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浅井歯科技研のブログ

東海地方を中心に歯科技工物の製造をしている企業の公式ブログです。
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義母の死

義母の死_f0189582_1357662.jpg

義母が亡くなってから2週間になります。
少し振り返るゆとりができました。

能動的に生きる姿勢を貫いた人です。
死に対しても自らの明確なイメージを持っていました。
余命宣告を受けてから約10年にわたって癌と戦ってきました。
死の直前まで癌を克服することを目標に治療を続けました。
ぎりぎりまで自宅で過ごすことを望んでいました。
病院もこれ以上の入院治療はできないと突き放します。はっきりは言いませんが手の施しようがないので自宅で死を迎えてくださいということと理解しました。
ならばと介護保険を使って自宅で過ごそうと役所などに出向き手続きもしましたが要支援一との認定。
ヘルパーによる週二時間の身の回りの掃除などです。いかほどの役にも立ちません。
事態は悪くなる一方で要支援一の認定から2週間ほどで摂食障害となります。父からの知らせで急ぎかかりつけの病院に連れていき紹介状を持って癌治療を受けていた病院に入院を許されます。
4日間の入院後退院となります。訪問診療、訪問看護が整い次第退院してほしいとのこと。
素人目で見ればモルヒネを飲んで点滴で栄養を補給しベッド一日中寝ている人は入院していなければならないように感じます。母はこの病院に滞在することは嫌ではありません。なぜなら10年間この病院で入退院を繰り返していていわばホームグラウンドのようなものだからです。自宅にいて何かあればこの病院にいて終末を迎えるというのが母のイメージでした。父もこの病院に母のために通うことは苦痛ではありませんでした。
介護認定の再審査を要請し要支援1の認定から4週間後に要介護2に認定されました。
ケアマネジャーが奔走しホームヘルパー、訪問看護、訪問診療の体制が整いいよいよ本格的な自宅療養が始まった矢先の1週間経過後、様態の急変で緩和ケアの病院に入院します。
要介護二の体制は僅か2週間弱で終わりました。
緩和ケアは死に至るための病院ではない。退院を目標に治療をするところだと医者に説明されました。
母にとっては不慣れで不安を増幅させる病院です。父にとっては自力で通うことのできない遠くの病院でした。
盆休みに1度だけ外泊を申請し自宅に1泊しました。
それから2週間で他界しました。
病院には戻りたくないと訴えていましたがリューマチの父にとって自宅で療養できる限度を超えていました。
義母からは人の生き方についての重要な芯のようなものを学びました。
頑張りすぎた感のある人です。
安らかな死に顔に何か安堵するものがあります。
斎場で母の遺骨を拾う時私が作った義歯のコバルトクロム金属床を見つけて骨壺に納めさせていただきました。

介護保険の制度にやや疑問が残ります。介護認定の難しさも感じました。
緩和ケアの病室が通い慣れた病院にあればとも思います。
義母の死_f0189582_15143047.png

厚生労働省は入院ベッドの数を減らす方針です。死亡する人は増えます。
2040年には44%の人が病院以外つまり自宅で亡くなります。
自宅で死ぬためには相当の準備が必要と思います。病院のような設備も人手もありません。
by asai_d | 2015-09-19 15:24
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